大阪湾は、昭和9年に日本で始めて国立公園に指定された「瀬戸内海国立公園」の東端にあたり、昔は「ちぬ茅渟の海」と呼ばれる豊かな海であったことが想像できます。
しかし、閉鎖性海域でありながら、一時期湾内の急速な埋め立てが進められたこととも相俟って潮の流れが阻害され、戦後復興期以降の急速な経済活動の発展による産業排水や生活排水により水質の汚濁が急速に進みました。
近年は下水道の整備による生活排水の適切な処理や、「瀬戸内法」による工場からの排水規制、環境に対する市民意識の向上などにより、少しずつ水質の改善や海岸部のゴミの減少が見られ、様々な生きものたちが水辺へ戻ってきています。
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